老後に家を売っ て賃貸に住むには?メリット・デメリットは?
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老後に家を売ることで、資金確保や経済的負担の軽減、生活選択肢の拡大が可能になります。売却資金は生活費や医療費に充てられ、固定資産税や修繕費の負担も減少します。
なお、売却時は不動産会社選びや契約内容の確認が大切で、リースバックやリバースモーゲージなどの選択肢も検討すべきです。
目次
老後に家を売るメリット
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老後に家を売ることには、経済的な負担を軽減したり、生活の選択肢を広げたりするメリットがあります。自分に合った生活スタイルを実現するために、家を売る決断をする理由や、その際に考慮すべきポイントについてご紹介します。
◇資金確保
老後に家を売る最大のメリットは、まとまった資金を確保できる点です。長年住んだ家を売却することで、多くの場合数百万円から数千万円の現金を手に入れられます。
この資金を活用することで、年金だけでは不安な老後の生活費や医療費、趣味の費用などを賄えるため、経済的な安心感が生まれます。
また、持ち家を維持するための固定資産税や修繕費といった負担がなくなるため、生活費の大幅な節約にもつながります。
例えば、立地の良いエリアにある築20年の住宅は、適切に査定・売却を進めれば、2000万円以上で売れる可能性があります。この金額があれば、賃貸住宅での暮らしに必要な資金や、旅行や趣味の活動に充てることも可能です。
◇相続の手間が省ける
家を売ることで、家族に相続の手間をかけずに済む点も重要です。家を持ち続けると、相続時に遺産分割協議が必要となり、兄弟姉妹間で意見が食い違う可能性があります。
また、空き家となった場合は管理や維持費が発生し、放置すれば近隣トラブルや税金の負担増を招く恐れもあります。
家を売却することで、遺産を現金化して分割しやすくすることができ、家族間のトラブルを防げます。
さらに、売却後の税務処理は比較的シンプルで、専門家のサポートを受ければ短期間で対応可能です。
◇バリアフリー対応の家に引っ越せる
年齢を重ねると、体力や健康状態に合わせた住環境が求められます。老後に家を売り、賃貸住宅やコンパクトなバリアフリー住宅に引っ越すことで、快適な暮らしが実現します。
段差が少なく手すりのある住宅は、高齢者にとって転倒や怪我のリスクを減らすだけでなく、日々の生活動線をスムーズにしてくれます。
また、駅近のマンションや高齢者向け住宅に住むことで、買い物や通院が便利になり、車を手放しても生活が可能です。
さらに、同世代が多く住む地域を選ぶことで、孤独感を和らげ、日々の交流の機会も増えます。
老後に家を売るデメリット
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老後に家を売ることには、住む場所がなくなるリスクや、思い出の詰まった家を手放す心理的負担など、いくつかのデメリットも考えられます。これらのデメリットを理解し、売却の決断をする際の注意点について詳しくご紹介します。
◇環境が大きく変わる
老後に家を売り、賃貸に住み替える場合、住み慣れた環境を離れることが大きなストレスとなる可能性があります。長年過ごした地域には、近所の付き合いや慣れ親しんだお店、日々の生活に欠かせない利便性などがあり、それを手放すのは心理的に負担が大きいです。
また、新しい環境に適応するのが難しく、慣れるまで外出を控えることや、新しい人間関係を築くのが億劫になることもあるでしょう。
さらに、新居の環境が思っていたものと違う場合、生活の質が低下する恐れもあります。
例えば、近隣の騒音や治安の問題、新たに必要になる交通手段など、住んでみて初めて気づく課題も少なくありません。
老後の体力や精神力が低下しているなかでの環境の変化は、健康面に悪影響を及ぼす場合もあります。
◇荷物の整理が必要
家を売却して賃貸住宅に住み替える際には、これまでの家にあった多くの荷物を整理する必要があります。長年住んでいると、思い出の品や使わないものが増えがちですが、それらを処分するのは精神的にも体力的にも大きな負担です。
また、特に広い家からコンパクトな賃貸に移る場合、家具や家電の多くを手放さなければならないケースも多いでしょう。荷物の整理を進めるには、家族や専門の片付けサービスの協力を得るのが効果的です。
ただし、不用品回収業者の中には高額な料金を請求する悪徳業者も存在するため、事前に評判を確認し、信頼できる業者に依頼することが大切です。
老後に家を売って賃貸に住むまでの流れ
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老後に家を売って賃貸住宅に住み替える場合、売却の準備から賃貸物件の選定、引越しまでの一連の流れをしっかりと把握しておくことが重要です。これからその手順を詳しくご紹介し、スムーズな移行を実現するためのポイントを解説します。
◇家を売る流れ
老後に家を売って、賃貸に住み替えるためには、まず家の売却手続きをスムーズに進める必要があります。
最初のステップは信頼できる不動産会社を選ぶことです。複数の会社に査定を依頼し、提示される売却額や営業方針を比較して媒介契約を締結しましょう。
査定時には家の清掃や必要な修繕を行い、内覧時に良い印象を与えられるよう準備することが重要です。
その後、不動産会社が買い手を探し、内覧対応を行います。内覧時には、部屋を整理し生活感を抑えることで購入希望者に好印象を与えられます。
購入希望者が見つかれば、売買契約の締結へと進みます。契約時には売却価格の最終調整や条件交渉が行われるため、不動産会社としっかり相談しましょう。
また、所有権移転登記や仲介手数料の支払いなどの手続きも必要です。売却代金を受領した後、住宅ローンの残債がある場合は精算し、家の引き渡しを行います。
このタイミングで、新しい住まいへの引っ越し準備を完了させることが求められます。
◇賃貸に住むまでの流れ
家を売却した後、賃貸に住むための手続きも計画的に進める必要があります。
まず、自分の生活スタイルや予算に合った賃貸物件を探しましょう。インターネット検索や不動産会社の店舗で情報を収集し、いくつか候補を挙げて実際に内見することが大切です。
周辺環境や物件の設備、交通アクセスを確認して、住み心地を具体的にイメージしてください。
物件が決まったら、賃貸借契約を締結します。この際、契約内容や条件を細かく確認することが重要です。
特に、家賃や更新料、敷金・礼金の金額、契約期間、解約時の条件については慎重にチェックしましょう。
契約が完了したら、引っ越し業者を手配し、必要な荷物だけを新居に移す準備を進めます。
引っ越しが完了したら、旧居の清掃や最終確認を行い、買主に引き渡します。賃貸物件への入居と並行して進める必要があるため、スケジュールをしっかり管理することが求められます。
老後に家を売って賃貸に住む以外の選択肢は?
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老後に家を売って賃貸に住む以外にも、さまざまな選択肢があります。例えば、シニア向けの住宅や、リバースモーゲージを利用して自宅に住み続ける方法などがあります。これらの選択肢について、メリットとデメリットを理解し、自分に合った方法を見つけることが大切です。
◇リースバック
リースバックは、家を売却した後もその家に住み続けられる仕組みです。不動産会社や投資家に家を売却し、その後賃貸契約を結ぶことで、売却資金を得ながらも住み慣れた家での生活を維持できるという特徴があります。
この方法は、老後の資金が必要だけれど、住環境を変えたくない方に向いています。
また、近隣住民や家族に家を売却したことが知られにくいというメリットもあります。
しかし、リースバックには注意点もあります。
例えば、賃貸契約の家賃は一般的に相場より高くなる傾向があり、固定資産税や修繕費の負担はなくなるものの、家賃負担が家計に影響を与える可能性があります。
売却価格は通常の市場価格より低くなることが多いため、事前に不動産会社と細かい条件を確認することが重要です。
◇リバースモーゲージ
リバースモーゲージは、自宅を担保に融資を受ける老後資金調達の方法です。
この制度を利用することで、家を売却せずに老後の生活資金を確保できる点が特徴です。
融資金は一括で受け取るか、年金のように定期的に受け取るかを選べるため、生活設計に応じた活用が可能です。
また、契約者が亡くなった後に自宅を売却して返済が完了する仕組みのため、月々の負担を最小限に抑えることができます。
ただし、リバースモーゲージにも課題があります。融資額は自宅の資産価値によって決まり、物件の評価が低い場合、希望額を借りられないことがあります。
住宅ローンが残っている場合は利用できないケースが多い点にも注意が必要です。さらに、資金の使い道に制限がある場合があり、事業や投資目的には使用できないことが一般的です。
甲府市のおすすめ不動産会社3選
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ここでは、甲府市でおすすめの不動産会社を3社ご紹介します。
◇LIXIL不動産ショップ 株式会社プライムホーム
株式会社プライムホームは、甲府市を拠点に不動産売買と賃貸を総合的にサポートする企業です。特に地元密着型のサービスが強みで、戸建て、マンション、土地の売買から賃貸物件の紹介まで幅広く対応します。
また、リノベーションやリフォームの提案も行い、購入後の住環境改善を全面的にバックアップしてくれる点が魅力です。
会社名 | LIXIL不動産ショップ 株式会社プライムホーム |
住所 | 〒400-0047 山梨県甲府市徳行3丁目4-24 |
電話番号 | 0120-800-955 |
免許番号 | 山梨県知事 (3) 第2321号 |
◇積水ハウス不動産
全国展開の積水ハウス不動産は、甲府市エリアでも高品質なサポートを提供しています。
不動産売却や住み替えをスムーズに進められるよう、専門のスタッフが査定から契約まで丁寧に対応します。
積水ハウスの施工物件に特化した売買サポートや直接買取サービスも利用可能で、早急に資金を確保したい方に適しているでしょう。
会社名 | 積水ハウス不動産 東京営業部 本店営業所 山梨オフィス |
住所 | 〒400-0041 山梨県甲府市上石田3丁目6-38 |
電話番号 | 055-220-6731 |
免許番号 | 国土交通大臣(13)第2250号 |
◇株式会社ビルドトラスト
株式会社ビルドトラストは、地域に密着して不動産の売却、買取、査定をサポートする会社です。無料で相談や査定を行い、物件の状態を丁寧に調べます。プライバシーを守るための対応を徹底し、買取にも対応しています。
会社名 | 株式会社ビルドトラスト 山梨支店 |
住所 | 〒409-3866 山梨県中巨摩郡昭和町西条495-4 |
電話番号 | 055-268-2208 |
免許番号 | 国土交通大臣 (1) 第10084号 |
老後に家を売ることは、資金確保や経済的負担の軽減、生活の選択肢を広げるメリットがあります。家を売ることで得られた資金は老後の生活費や医療費に充てられ、固定資産税や修繕費の負担も減ります。また、相続や空き家の管理の手間を省くことができます。
しかし、住環境の変化や荷物整理などのデメリットもあります。売却の際は不動産会社を選び、賃貸物件選びや契約内容の確認が重要です。
リースバックやリバースモーゲージなどの他の選択肢もありますが、それぞれメリットとデメリットを理解して決断することが大切です。