任意売却とは?メリット・デメリットと注意すべきポイント
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任意売却は、住宅ローン返済が難しい場合に金融機関の同意を得て、市場価格に近い金額で不動産を売却する方法です。競売と比べて、売却価格や引渡し時期で所有者の希望が反映されやすく、プライバシー保護にも優れています。ただし、金融機関の同意や専門的なサポートが必要で、早めの対応が重要です。また、信用情報への影響にも注意が必要です。
目次
任意売却とは?競売との違いと注意すべきポイント
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任意売却とは、住宅ローンの返済が難しくなった場合に、金融機関の同意を得て不動産を市場で売却する方法です。
通常、不動産を売却するには住宅ローンを完済する必要がありますが、任意売却では売却金額がローン残高に届かなくても、金融機関が一定の条件で抵当権を解除し、売却を進めることが可能です。
手続きはまず金融機関に相談することから始まり、その後、任意売却の実績がある不動産会社に査定を依頼します。査定額をもとに金融機関と協力して売却活動を進め、競売より市場価格に近い金額で売却できる可能性もあります。
ただし、債権者との交渉や専門的なサポートが重要なため、注意が必要です。
◇競売との違い
競売は、債権者が裁判所に申し立てを行い、所有者の意思に関係なく不動産を強制的に売却する手続きです。売却価格が市場価格より低くなることが多く、引渡しの時期も所有者の希望が反映されないため、経済的な損失や生活への影響が大きいのが特徴です。
一方、任意売却は法的な強制力がなく、債権者と所有者の合意のもとで進められるため、売却価格や引渡し時期について所有者の希望が比較的反映されやすい方法です。そのため、競売に比べて自由度が高く、精神的な負担も軽減される傾向があります。
任意売却のメリットとは?
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任意売却は、住宅ローンの返済が困難になった際に、債権者の同意を得て不動産を市場で売却する方法です。競売に比べて自由度が高く、売却価格や引渡し時期、プライバシー保護の面で多くのメリットがあります。
◇競売より高く売れるケースが多い
任意売却では通常の市場で売却を進めるため、競売より高い価格で売却できる可能性が高いです。競売の場合、内覧ができないことや売り出し期間の短さから買い手が限られ、市場価格を大きく下回る金額で取引されることが一般的です。
一方、任意売却では広く購入希望者を募ることが可能で、適正価格での売却が期待できます。売却価格が高くなることで、住宅ローンの残債が減り、売却後の返済負担を軽減することにも繫がるでしょう。
◇売主主導で売却できる
任意売却は、売却の進め方や引渡し時期など、売主の希望をある程度反映できます。競売では、裁判所が主導して手続きが進み、買受人が代金を支払うと所有権が移転します。
その結果、住んでいる人はすぐに立ち退きを求められ、従わない場合には裁判所から引渡し命令が出され、強制的に退去しなければなりません。
しかし任意売却では、通常の不動産売却と同様に、引越し時期や条件について相談が可能で、売主の状況に応じた柔軟な対応が可能です。
◇周囲に知られずに売却できる
任意売却は、通常の仲介売却と同じ手順で進められるため、住宅ローンの滞納が原因であることが周囲に知られる心配がほとんどありません。
一方、競売では入札者を公募するため、不動産が競売にかけられている情報が新聞やインターネットで公開されることがあります。その結果、債務の返済に困っている状況が知人や周囲に知られる可能性が高まります。
任意売却はプライバシーを守りながら進められるため、競売に比べて精神的な負担が軽減される方法です。
任意売却のデメリットとは?
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任意売却には、債務者や売主の希望に沿った形で進められるメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在します。特に、売却が成立しない場合や、金融機関との調整が難航するケースもあり、スムーズに進まないこともあります。
◇金融機関による同意が必須
任意売却は競売に比べて売主の希望を反映しやすい方法ですが、最終的な決定権は金融機関にあります。そのため、売主はまず金融機関の同意を得るための交渉を行わなければなりません。
金融機関によっては、任意売却に消極的な場合もあり、その対応に温度差があります。特に住宅ローンを滞納している場合、早めに金融機関に相談することが重要です。
◇対応している不動産会社が少ない
任意売却は、物件を売却するだけでなく債権者である金融機関との交渉や調整も必要なため、通常の売却に比べて対応できる不動産会社が少なくなります。
特に、金融機関とのやり取りや条件調整には専門的な知識や経験が求められ、一般的な不動産会社では対応が難しいことがあります。そのため、任意売却を考える際は、専門的なサポートを受けられる不動産会社を選ぶことが重要です。
◇不成立になる場合がある
債務者が協力的でない場合、売却が難しくなり、最終的に不成立になることがあります。例えば、物件の内覧時には、室内を清潔に保つことが大切ですが、これを怠ると買い手が見つからず、売却が成立しない場合があります。
また、売却価格が市場価格より高く設定されていると、物件が売れ残る可能性が高く、売却が不成立となることも多いです。
任意売却を選んだ際に注意すべきポイントとは?
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任意売却は、競売を避けるための有効な手段ですが、進める際にはいくつかの注意点があります。迅速な対応が求められるため、信頼できる不動産会社を選ぶことが推奨されます。
◇できるだけ早く開始する
住宅ローンの滞納が続くと、予告なく競売にかけられる可能性があるため、できるだけ早く始めることが重要です。任意売却を希望していても、競売停止の期限を過ぎると、競売を止めることはできません。
競売が始まると、売却価格や退去日などすべてが強制的に決まってしまいます。家から強制退去を命じられることもあり、住宅ローンの残債の一括返済を迫られることもあります。
そのため、競売にかけられる前に、できるだけ早く任意売却の手続きを進めることが大切です。
◇信用情報に登録される可能性がある
任意売却自体は新たに信用情報に登録されることはありませんが、住宅ローンの滞納情報は既に信用情報に反映されています。そのため、売却後も滞納情報は信用情報に残り、融資を受ける際に影響を与えることがあります。
信用情報はCIC、JICC、KSCなどの機関で管理されており、滞納情報は完済後約5年で更新され、最終的には削除されることが一般的です。しかし、その期間中は新たなローンの審査に通りにくくなるため注意が必要です。
◇任意売却に強い不動産会社を選ぶ
任意売却は、通常の売却と異なり限られた時間内で手続きを完了させる必要があるため、専門知識と経験が豊富な不動産会社を選ぶことが大切です。
任意売却に実績のある会社を選ぶことで、効率的に手続きを進められ、競売にかけられるリスクを避けることができます。競売になると、物件が安価で落札され、強制退去や一括返済を迫られることがあるため、迅速かつ慎重に不動産会社を選びましょう。
甲府市のおすすめ不動産会社3選
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甲府市で不動産を探す際、信頼できる不動産会社選びが重要です。特に地域に密着したサービスを提供する企業が多く、それぞれ特長を活かしたサポートを行っています。
◇LIXIL不動産ショップ 株式会社プライムホーム
株式会社プライムホームは山梨県甲府市に拠点を置き、不動産売買や賃貸、リフォーム、土地分譲など幅広いサービスを展開する地域密着型の不動産会社です。「お客さまの喜びの追求と不安の解消」を理念に掲げ、経験豊富なスタッフが丁寧にサポートしています。
会社名 | LIXIL不動産ショップ 株式会社プライムホーム |
住所 | 〒400-0047 山梨県甲府市徳行3丁目4-24 |
電話番号 | 0120-800-955 |
免許番号 | 山梨県知事 (3) 第2321号 |
◇積水ハウス不動産
積水ハウス不動産は、全国展開する信頼のブランドで、甲府市でも地域に根ざしたサービスを提供してきました。持ち家や土地、事業用・投資用不動産の売買に幅広く対応し、お客さま一人ひとりに寄り添った丁寧な対応で高い満足度を誇ります。
会社名 | 積水ハウス不動産 東京営業部 本店営業所 山梨オフィス |
住所 | 〒400-0041 山梨県甲府市上石田3丁目6-38 |
電話番号 | 055-220-6731 |
免許番号 | 国土交通大臣(13)第2250号 |
◇住友林業
住友林業は、お客様の不動産の価格や売却スケジュール、また物件の売却に関わる税金や費用について、丁寧で分かりやすく説明してくれます。物件情報だけでなく、周辺環境やメリット・デメリットを含めた正確な情報を伝え、お客さまに最適な選択を提案しています。
会社名 | 住友林業株式会社 甲府支店 |
住所 | 〒409-3866 山梨県中巨摩郡昭和町西条5115 |
電話番号 | 0120-70-1095 |
免許番号 | 国土交通大臣(15)第000687号 |
任意売却は住宅ローン返済が困難な際、金融機関の同意を得て市場価格に近い金額で売却する方法です。競売と異なり、所有者の希望が反映されやすく、プライバシー保護や柔軟な対応が可能です。
ただし、金融機関の同意が必須で、専門知識を持つ不動産会社が必要です。競売では価格が低くなる上、強制的な退去が求められます。任意売却を成功させるには早期対応と適切なサポートが重要です。また、信用情報への影響も留意が必要です。